「私の口座に入っているから」では間に合わない!

親が高齢になると、必ず出てくるのが「お金の問題」です。

意外と知られていないのが、預金者本人が認知症になったと判明すると預金が凍結されてしまう場合があるということ。 これは医者による認知症の判定や介護認定の審査など、専門家の判断を経た上でのことになりますから、ここでは具体的なことは控えます(実際には個別の対応になるかと思われますので、ご質問にもお答え出来ません)。

それからお金の問題でもうひとつ。どの金融機関でも「本人確認」が原則のため、本人から頼まれた家族が預金を引きだせなかった・・・というケースは私も何度も遭遇しました。 最近のケースでは(これはセミナーでもお話している例ですが)、熊本地震で被災した親族を援助したいと思ったある高齢の女性が、孫に通帳と印鑑を渡したけどお金を引きだせなかった、という話があります。

このケースでは、入院中で体力が落ちて、手が震えている本人に委任状を書いてもらって(それもやっとのことだったそうですが)、孫にあたる方も免許証を提示して同居していることを確認の上、ようやく必要なお金を引きだせたとのことでした。

10年以上前から高額な預金引き出し(※)の際には、金融機関は本人確認を徹底しています。

私も銀行員時代には窓口で
「俺の金おろすのに、何で免許証のコピーがいるんだ!本人が目の前にいるだろう!」
と、何度怒られたことか知れません(^^;)。 これは、例えその場では担当者が預金者本人と分かっていても、後から誰が見てもご本人が来店されたことが分かる必要があるためです。

更に今は、振り込め詐欺対策としてたとえ本人による預金引き出しであっても、お金の使い道等を細かくヒアリングする金融機関も増えました。 自分のお金なのに! と、腹立たしく思うむきもあるかも知れませんが、それだけ金融機関側の「預金者保護」の意識が高まっているということでもあります。

※・・・「高額」とされる金額は金融機関によって異なります。リンク先の記事で 一例としてゆうちょ銀行の場合と、比較例として、2か所の金融機関を挙げています。

預金者との関係が分かって、かつやむを得ない事情が認められれば、家族でも高額預金の払い出しに応じることがある『かも』知れませんが、これは本当に稀です。まずあり得ないと思ってください。

たとえ、葬儀代や入院費の残金等、緊急で預金者本人のために必要なお金であっても、金融機関は預金者が亡くなったことを知ると、預金を凍結します。 その後は相続手続きが完了するまで引き出しには応じません。 当然、「名義人の葬儀代」として、窓口に来た方の預金引き出しの要求にも応えません。

冷たいようですが、これは人情では判断できないことなのです。 なぜならば・・・

例えば、ここで折れて預金引き出しに応じてしまうと、後々相続の際に、窓口に来た人以外の相続人から「亡くなったことを知って引き出しに応じた」と追及されると、銀行の責任問題に発展しますので、大問題なんですね。

葬式代は貯金してるから」と仰る高齢者の方は多いと聞きますが、いざそのお金が必要になった際、家族に余分な心労を掛けないための方策まで考えている方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。

お金の話となると、血が繋がっている同士でもシビアに考えざるを得ません。 中々言い出しにくいと仰る方が大半です。 しかし、例えば家族信託任意後見制度など、法律に沿ってご本人のお金を守りつつ運用する方法があります。弁護士司法書士といった法律の専門家の手が必要になってきますが、
敷居が高いと仰る方は、お住まいの自治体で開催している無料の「法律相談」を利用する方法があります。 

「私の口座に入っているから」では間に合いません。 「自分が出来なくなったら任せる」でも遅いのです。  そうならないために、高齢のご家族が元気なうちに必要な手続きを知って頂ければ幸いです。

そのためのお話を毎月しています。

熊本散骨するなら「NPO法人ヒーリング」にご相談下さい。

毎月開催中の終活散骨セミナーで、散骨に関する情報提供と啓蒙活動をしている団体です。

℡:096-288-2679 Fax:050-3156-3969 (月~土 午前10:00~午後6:00)

終活散骨セミナーへ参加ご希望の方はフォームもご利用頂けます。